ラ・リーガ第10節 エル・クラシコ分析:レアル・マドリード vs バルセロナ(2-1)

投稿日:2025年11月18日  カテゴリー:試合分析

ラ・リーガ第10節 エル・クラシコ分析:レアル・マドリード vs バルセロナ(2-1)

2025年10月27日に行われたレアル・マドリード対バルセロナの「エル・クラシコ」は、白熱した攻防と戦術戦が繰り広げられました。結果はレアル・マドリードの2-1勝利で、これによりレアルはリーグ首位を堅守し、因縁のライバルに対する4連敗の悪循環を断ち切りました。この試合では新指揮官シャビ・アロンソのもとレアルが組織的かつ効率的な戦いを見せ、一方のバルセロナはハンジ・フリック監督のもとボール支配を重視しつつも決定力不足に苦しみました。以下では、両チームの戦術、勝負を分けた局面、選手のパフォーマンス、そして両監督の采配に至るまで詳細に分析します。

戦術分析:フォーメーションと攻守のアプローチ

ホームのレアル・マドリードは4-4-2(中盤ダイヤモンド型)の布陣を敷き、堅守速攻の明確なプランで臨みました。守備時には4-4-2のミドルブロックでコンパクトに構え、ペドリやデ・ヨングらバルサ中盤に前線と中盤の間のスペースを与えないよう統制された守備を展開しました。特にエデル・ミリトンを中心とした最終ラインの前で、オーレリアン・チュアメニとエドゥアルド・カマヴィンガのダブルボランチが「破壊者」として機能し、中盤のスペースを消しています。これによりバルセロナの主力アタッカーである18歳の新星ラミーネ・ヤマルも自由に動けず存在感を封じられました。攻撃時にはボールを奪ってから即座に縦に速い攻めを仕掛ける戦術を徹底し、ジュード・ベリンガムが中盤から前線への起点となってキリアン・ムバッペやヴィニシウス・ジュニオールの快速2トップを走らせる形です。実際、ムバッペの幻のゴールや先制点はいずれも中盤でボールを奪取した直後に素早く前線のスペースを突いたもので、この縦に速い攻撃が奏功しました。

一方、アウェイのバルセロナは伝統的な4-3-3の布陣を採用し、ポゼッション志向のスタイルで挑みました。フレンキー・デ・ヨングをアンカーに、ペドリとフェルミン・ロペスがインテリオールに入る中盤構成で、細かいパス交換による主導権掌握を図りました。実際ボール支配率は約68%に達し(レアルは約32%)、パス本数でもバルサがレアルを大きく上回りました。デ・ヨングは最終ライン近くまで下がって組み立てに関与し、チーム全体でボールを保持する時間は長かったのですが、そのポゼッションはレアルの堅陣の前に「無害な支配」に陥りました。攻撃の最終局面では決定的チャンスを作るのに苦労し、シュート数23本の多くは低い確率の位置からのもので、堅守を崩しきれませんでした。レバンドフスキやラフィーニャ、ガビ、ダニ・オルモといった主力数名を欠いており、代役のフェラン・トーレスやマーカス・ラッシュフォードは献身的に走り回ったものの、相手守備を打開する決定力に欠けた点も否めません。高いラインを維持して攻撃に人数を割いた分、逆にボールを失った際にはムバッペとヴィニシウスというレアルの高速カウンターの脅威に何度も晒される結果ともなりました。

勝敗を分けたポイント:試合の流れと決定的局面

試合の流れを左右した主な出来事を時系列で振り返ります。

  • 前半3分:VARによるPK取り消し – 立ち上がり早々、レアルがヴィニシウスへのファウルでPKを得たかに思われましたが、直後のVARレビューでヴィニシウスの方から仕掛けた接触だったと判定され、PKは取り消されました。
  • 前半10分:ムバッペのゴールがオフサイドで無効 – 数分後、ムバッペがエリア外から豪快なシュートを突き刺してベルナベウを沸かせましたが、直後に副審の旗が上がりオフサイドでゴールは認められませんでした。
  • 前半22分:レアル先制ゴール – 中盤でボールを奪ったベリンガムが絶妙なスルーパスを通し、抜け出したムバッペがシュチェスニーとの1対1を制して先制。
  • 前半38分:バルセロナ同点ゴール – アルダ・ギュレルのボールロストからラッシュフォードがクロス、フェルミン・ロペスが冷静に流し込む。
  • 前半43分:ベリンガム勝ち越しゴール – ヴィニシウスの突破からミリトンが折り返し、ベリンガムが押し込んで2-1。
  • 後半52分:ムバッペのPK失敗 – エリック・ガルシアのハンドで得たPKをムバッペが蹴るも、シュチェスニーがストップ。
  • 後半68分:レアルの追加点取り消し – ベリンガムのゴールがオフサイドでノーゴールに。
  • 後半90+10分:ペドリ退場 – ペドリがチュアメニへ後方からタックルし2枚目のイエローで退場。
  • 試合終了直後:小競り合い – タイムアップ後、両軍が口論となり騒然。

以上のように、試合は息つく暇もない展開で推移しました。僅かな判定の差やミスが勝敗を大きく左右し、限られた好機を確実に生かしたレアルが勝利しました。

選手起用とパフォーマンス:ヤマル、ベリンガムを中心に

レアルは守備的MFを厚く配置し、中盤の強度と推進力を確保。右SBのバルベルデ、チュアメニとカマヴィンガの強烈な守備力、ギュレルとベリンガムの攻撃自由度、そしてヴィニシウスとムバッペの破壊力ある2トップが効果的に機能しました。ムバッペは1ゴールに加えPK獲得、ベリンガムは1G1Aと文句なしの活躍。ミリトンと19歳ハイセンのCBコンビも安定した守備を披露しました。

バルセロナは主力不在の影響が大きく、若手中心の前線で戦わざるを得ない状況。ヤマルは重圧とマークに苦しみ、ラッシュフォードはアシストを記録したものの得点には至らず。フェラン・トーレスは孤立気味、ペドリとデ・ヨングもレアルの中盤ブロックに阻まれ思うように展開できませんでした。守備ではGKシュチェスニーがPK含むビッグセーブ連発で奮闘した一方、最終ラインはレアルの速攻に苦戦しました。

監督の采配:両軍ベンチの戦術的駆け引き

レアル・マドリード(監督:シャビ・アロンソ): 中盤ダイヤ構成の守備ブロック、前線の高速カウンターという明確なプランが機能。バルベルデSB起用、ハイセン抜擢など大胆な采配も成功し、終盤の交代策で逃げ切りに成功しました。

バルセロナ(監督:ハンジ・フリック): 多くの負傷者の中、基本スタイルを維持したものの、カウンター対策や攻撃の変化に乏しく苦戦。中央突破に固執し、サイドチェンジやミドルなどの工夫が不足。終盤のパワープレーも奏功せず敗戦となりました。

結論:効率性が勝ったクラシコ、新時代への布石

レアル・マドリードはボール支配率で劣りながらも効率的に得点を奪い、守備でも非常に集中したパフォーマンスを披露しました。アロンソ監督が植え付けた規律と戦術が結果となって表れ、「内容よりも結果」を示した一戦になりました。一方バルセロナはポゼッションを得点につなげる術を欠き、主力不在も相まって改善点が浮き彫りとなる試合に。タイトルレースにおいても心理的に大きな影響を与える重要なクラシコとなりました。

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