サッカー選手のためのSMART目標の立て方

投稿日:2025年11月22日  カテゴリー:メンタルトレーニング

サッカー選手のためのSMART目標の立て方

「もっと上手くなりたい」「レギュラーになりたい」など、大きな目標だけでは、毎日の行動につながりにくいことがあります。
そこで役立つのが、SMARTの法則を使った目標設定です。
SMARTは、次の5つの英単語の頭文字です。

英単語 意味 サッカーの目標にするときのポイント
Specific 具体的である 「もっと頑張る」ではなく「何をどうするか」をはっきりさせる
Measurable 測定できる 回数・時間・割合などで、できたかどうかを数字で確認できる
Achievable 達成可能である 少し頑張れば届くレベルの目標にする
Relevant 自分の目的に合っている 自分がなりたい選手像やチームの目標につながっている
Time-bound 期限が決まっている 「いつまでに達成するか」を決める

1. S(Specific):目標を「具体的」にする

ぼんやりした目標だと、行動がぼんやりしてしまいます。
まずは「何を」「どんな場面で」「どうしたいのか」を具体的に言葉にします。

具体例

  • NG例:「守備を頑張る」
  • OK例:「相手ボールになったら、5秒以内に全力で守備ポジションに戻る」

ポイントは、自分の行動レベルまで落とし込むことです。
「点を取りたい」だけでなく、「シュートを打つまでの動き」まで具体化していきましょう。

2. M(Measurable):数字で「測定できる」ようにする

目標が達成できたかどうかを、感覚だけでなく数字でも確認できるようにします。
「どれくらい」「何回」「何パーセント」という形で考えるのがコツです。

具体例

  • 「1試合でインターセプトを最低3回狙う」
  • 「練習後に10分間の自主トレを週4回行う」
  • 「シュート練習で10本中7本を枠内に飛ばす」

数字にすることで、成長が見えやすくなり、モチベーションも保ちやすくなります。

3. A(Achievable):少し頑張れば「達成できる」目標にする

目標が高すぎると、すぐに「無理だ」と感じてしまい、続きません。
逆に、簡単すぎる目標だと成長につながりにくくなります。

目安となる考え方

  • 「今の自分より、少しだけ上」をねらう
  • 今すぐは無理でも、数週間〜数ヶ月あれば届きそうなレベルにする
  • 練習や努力でコントロールできる内容にする(他人任せにしない)

具体例

  • 高すぎる例:「来月までにいきなりプロレベルのフィジカルになる」
  • ちょうど良い例:「来月までにシャトルランの本数を5本増やす」

自分だけで決めるのが難しい時は、コーチや信頼できる大人に相談しながら設定するのもオススメです。

4. R(Relevant):自分の「目指す姿」に関係しているか確認する

せっかく目標を立てるなら、自分の長期的な目標やチームの方針とつながっているかを考えましょう。

考えるポイント

  • 自分はどんなプレースタイルの選手になりたいのか?
  • チームで自分に求められている役割は何か?
  • その目標は、その役割に近づくために役立つか?

具体例

  • ボランチを目指しているなら:
    「ボールを受ける回数」「パスの選択肢」「守備のポジショニング」に関する目標を立てる
  • サイドバックなら:
    「オーバーラップの回数」「クロスの質」「1対1の守備」に関する目標を立てる

目標が「自分の将来なりたい姿」とつながっていると、苦しい練習にも意味を感じやすくなります。

5. T(Time-bound):必ず「期限」を決める

同じ目標でも、「いつまでにやるか」が決まっているかどうかで、集中力が大きく変わります。
期限を決めることで、行動のスピードが上がり、振り返りもしやすくなります。

期限の決め方の例

  • 「今月中に」「3ヶ月後までに」「今シーズン中に」など、期間を決める
  • テスト期間や大会スケジュールも考えながら、現実的な期限にする
  • 短期(1〜4週間)と中期(3〜6ヶ月)を組み合わせて考える

6. サッカーにおけるSMART目標の具体例

ここでは、ふわっとした目標をSMARTの法則に沿って具体化した例を紹介します。

もとの目標(あいまい) SMARTにした具体的な目標
「守備を頑張る」 Specific: 切り替えの守備を早くする
Measurable: ボールを失った瞬間から5秒以内に守備ポジションに戻ることを、1試合で5回以上意識する
Achievable: 現在も3回程度はできているので、少し増やすレベル
Relevant: チームから「運動量のあるボランチ」を求められている
Time-bound: 次のリーグ戦3試合で継続して実行する
「シュートをもっと決めたい」 Specific: 枠内シュートの精度を上げる
Measurable: 練習での10本シュート中、7本以上を枠内に飛ばす
Achievable: 今は5本前後なので、2本アップをねらう
Relevant: ストライカーとしてチームの得点源になるため
Time-bound: 1ヶ月後までに、3週連続で達成する
「パスミスを減らしたい」 Specific: ショートパスの精度を上げる
Measurable: ゲーム形式の練習で、自分のショートパス成功率を80%以上にする
Achievable: コーチのアドバイスをもらいながら、週2回はパス基礎練習を追加する
Relevant: 中盤の選手として、ビルドアップの安定が重要
Time-bound: 3ヶ月後までに安定して80%をキープする
「もっと声を出したい」 Specific: 守備時のコーチングの声を増やす
Measurable: ハーフコートゲームで、守備の場面ごとに最低1回は声かけをする(例:「右寄せろ」「ライン上げよう」など)
Achievable: まずは練習のゲームからスタートする
Relevant: センターバックとして、守備ラインをまとめる役割がある
Time-bound: 今週の全ての練習試合で実行し、週末に振り返る

7. SMARTの法則で目標を作るステップ

実際に自分の目標を作る時の流れを、ステップごとに整理します。

  1. まず「ざっくりした目標」を書き出す(例:「守備を強くしたい」)
  2. S(Specific):具体的な行動に言い換える(例:「切り替えの守備を速くする」)
  3. M(Measurable):数字で測れる形にする(例:「5秒以内に守備位置に戻る」)
  4. A(Achievable):今の自分から少し頑張れば届くレベルに調整する
  5. R(Relevant):自分のポジションやチームの目標とつながっているか確認する
  6. T(Time-bound):いつまでに達成したいか、期限を決める
  7. 最後に「1文の目標」として書き直す

紙やノートに書き出して、自分の部屋やノートの最初のページに貼っておくと、いつでも意識しやすくなります。

8. まとめ:SMARTな目標は「心」と「行動」をつなぐツール

SMARTの法則を使うと、「こうなりたい」という気持ちを、毎日の行動レベルにまで落とし込むことができます。

  • Specific:あいまいな目標を、具体的な行動にする
  • Measurable:数字で測れるようにして、成長を見える化する
  • Achievable:少し頑張れば届くレベルに調整する
  • Relevant:自分のプレースタイル・チームの目標とつなげる
  • Time-bound:期限を決めて、行動にスイッチを入れる

サッカーの技術練習と同じように、目標設定もトレーニングです。
最初から完璧な目標を作ろうとせず、少しずつSMARTに近づけていきましょう。

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