子どもが悩んでいるときに使いたい「傾聴フレーズ」集

サッカーでうまくいかなかったとき、チームメイトとの関係で悩んでいるとき、子どもは自分から上手に気持ちを言葉にできないことが多くあります。
そんなときに保護者ができる一番のサポートは、「正しい答え」を教えることではなく、まずはじっくり話を聴くことです。
ここでは、子どもが悩んでいるときに使いやすい「傾聴」のフレーズを場面別にまとめました。

1. 話し始めてもらうときのフレーズ

まずは、子どもが安心して話し始められるように、やさしく扉を開くフレーズです。

場面	フレーズ例
様子が沈んでいるとき	「今日はいつもと少し違うように見えるけど、何かあった？」「もし話したいことがあったら、いつでも聞くよ。」
試合や練習のあと	「今日の練習（試合）、どんな気持ちだった？」「嬉しかったことと、ちょっとモヤっとしたこと、どっちも教えてくれる？」
自分からは話してこないとき	「無理に話さなくていいけど、話したくなったら教えてね。ちゃんと聴くからね。」「今は『話したくない』って気持ちでも大丈夫だよ。」

2. 気持ちを受け止めるときのフレーズ

子どもの言葉をさえぎらず、「わかろうとしているよ」という姿勢を伝えるフレーズです。

場面	フレーズ例
悔しさや怒りを話しているとき	「それは悔しいよね。そう感じるのは自然なことだと思うよ。」「そんなことがあったら、腹も立つよね。話してくれてありがとう。」
落ち込みや不安を話しているとき	「そう思っていたんだね。ひとりで抱えていたんだと思うと心配だったよ。」「うまくいかないと、不安になるよね。その気持ちはちゃんと伝わってるよ。」
自分を責めているとき	「そんなに自分を責めていたんだね…。よく打ち明けてくれたね。」「失敗したって感じてるんだね。でも、話してくれたこと自体がすごく大事だよ。」

3. 話を深めていくときのフレーズ

アドバイスを急がず、子どものペースで話を広げていくためのフレーズです。

場面	フレーズ例
もう少し詳しく聴きたいとき	「そのとき、周りではどんなことが起きてたの？」「そのあと、相手はどうしてた？そのときあなたはどう感じた？」
気持ちを整理してあげたいとき	「まとめると、『〇〇がつらくて、〇〇が心配』って感じかな？」「一番しんどかったのは、どの場面だったと思う？」
子どもの考えを引き出したいとき	「あなたはどうしたいって思ってる？」「もし同じことがまた起きたら、次はどうしてみたい？」

4. 話を終えるとき・背中を押すフレーズ

最後に、「ひとりじゃない」「応援している」というメッセージをしっかり伝えるフレーズです。

場面	フレーズ例
話してくれたことへの感謝を伝えるとき	「大事な話をしてくれてありがとう。あなたの気持ちがよくわかったよ。」「勇気を出して話してくれたこと、すごく嬉しかったよ。」
今後も味方であることを伝えるとき	「これからどうするか、一緒に考えていこうね。」「うまくいってもいかなくても、いつでもあなたの味方だからね。」
子どもの力を信じていることを伝えるとき	「きっと大丈夫。あなたなら乗り越えられるって信じてるよ。」「時間はかかってもいいから、少しずつ一緒に前に進んでいこう。」