試合後に子どもとポジティブに振り返る会話の進め方(サッカーコーチの視点から)

投稿日:2025年11月29日  カテゴリー:サッカーを通じて育む親子の関係性強化術

試合後に子どもとポジティブに振り返る会話の進め方(サッカーコーチの視点から)

試合後の数分間は、子どもにとって「成長のゴールデンタイム」です。
ここでどんな言葉をかけるかで、サッカーへのやる気や自己肯定感が大きく変わります。
このページでは、試合後に子どもとポジティブに振り返るための会話の流れを、年齢に応じてわかりやすく整理します。

1. まず共通の大事なポイント

年齢に関係なく、次の3つを意識すると、振り返りの時間がぐっと良くなります。

  • 結果より「チャレンジ」と「プロセス」をほめる
    「勝った・負けた」「点を取った・取れなかった」よりも、
    「最後まで走り切った」「ボールを奪いに行った」「味方に声をかけた」などの行動を具体的にほめる。
  • 子どもが先に話す時間をつくる
    すぐにアドバイスをせず、「今日どうだった?」と子どもの言葉を引き出す。
  • 反省は「次にどうする?」までセットで話す
    「あそこはダメだったね」で終わらせず、「次はどうしようか?」と前向きな話で締める。

2. 年齢別・試合後のポジティブな会話の流れ

年齢 会話のポイント 良い質問の例 避けたい声かけ
幼児〜小学低学年
  • まず「楽しかった?」を大事にする
  • 短く、シンプルな質問にする
  • できたことを一緒に探してあげる
  • 「今日の試合で一番楽しかったところはどこ?」
  • 「ボールを追いかけていたね。自分ではどうだった?」
  • 「なんであそこでシュート打たなかったの?」
  • 「もっとちゃんとやらないとダメだよ」
小学中学年
  • プレーの場面を一緒に思い出す
  • 良かった点と、次に試したい点を1つずつ出す
  • 子どもの言葉を繰り返してあげる
  • 「パスがつながった場面が何回かあったね。どの場面が一番印象に残ってる?」
  • 「自分で『ここはうまくいったな』と思うプレーはどこ?」
  • 「次の試合でやってみたいことを1つだけ挙げるとしたら?」
  • 「ミスばっかりだったね」
  • 「もっと点を取らないと意味がない」
小学高学年〜中学生
  • 本人の「考え」を引き出す質問を増やす
  • 感情(悔しさ・嬉しさ)も受け止める
  • 具体的な次の行動に落とし込む
  • 「今日の自分のプレーを10点満点でつけるとしたら何点?その理由は?」
  • 「相手チームが強かった部分はどこだと思う?」
  • 「今日の試合をふまえて、練習で意識したいことは何?」
  • 「だから前にも言っただろう?」
  • 「あのミスがなければ勝てたのに」

3. 幼児〜小学低学年向け:とにかく「楽しかった」を共有する

3-1. 会話の入り口はシンプルに

小さな子どもにとって、試合は「遊び」と「真剣さ」が混ざった特別な時間です。
まずは結果よりも「楽しかった気持ち」を一緒に味わうことが大切です。

おすすめの会話の流れ

  1. 「おつかれさま。がんばって走っていたね」とねぎらう
  2. 「今日は楽しかった?」と気持ちを聞く
  3. 「一番うれしかったプレーはどこ?」と良かった場面を引き出す
  4. 最後に「また一緒にがんばろうね」と前向きな一言で締める

3-2. ミスを責めず、「チャレンジしたこと」をほめる

たとえばシュートを外してしまった場面があっても、
「シュートを打とうとした勇気」「ゴールに向かって走った姿勢」を言葉にしてほめます。

声かけの例

  • 「シュート外れちゃったけど、思いきって蹴ったのがよかったね」
  • 「転んでもすぐに立ち上がってボールを追いかけていたのが素敵だったよ」

4. 小学中学年向け:一緒に「良かった点」と「次への一歩」を見つける

4-1. 良かったプレーを具体的に言葉にする

この年齢になると、自分のプレーを少し客観的に振り返れるようになります。
親やコーチの側からも、具体的に良かった点を伝えると、自信につながります。

会話の例

  • 「右サイドでボールを奪ってから、味方にパスを出した場面、覚えてる?あれはとても良かったよ」
  • 「守備のとき、何回も相手を追いかけてたね。ああいう動きはチームを助けているよ」

4-2. 反省は「1つだけ」に絞って、次の行動とセットにする

弱点や課題はいくつも見つかりますが、あれもこれも言うと子どもは混乱します。
「今日はここだけ意識しよう」と1つに絞ることで、前向きな振り返りになります。

流れの例

  1. 「良かったところ」を2〜3個一緒に出す
  2. 「次、もう少し良くしたいところ」を1つだけ挙げる
  3. 「じゃあ、次の練習で何をしてみようか?」と具体的な行動に落とし込む

質問の例

  • 「今日の試合で、『ここはもっとこうしたかったな』ってところはある?」
  • 「そのために、練習でできそうなことは何だと思う?」

5. 小学高学年〜中学生向け:自分で考え、言語化する力を育てる

5-1. 「評価」と「理由」をセットで聞く

高学年以降は、自分のプレーを点数で評価したり、理由を説明できるようになってきます。
試合後の会話では、「何点?」「なぜ?」という2つの問いが有効です。

質問の例

  • 「今日の自分のプレーを10点満点でつけるとしたら何点?」
  • 「その点数にした理由は?」
  • 「チームとして上手くいったところと、うまくいかなかったところを1つずつ教えて」

5-2. 感情を受け止めたうえで、建設的な話に進める

負けた試合やミスが多かった試合のあと、子どもが不機嫌になったり、口数が少なくなることがあります。
そのときは、無理に話をさせようとせず、まず気持ちを受け止めることが大切です。

声かけの例

  • 「今日は悔しい気持ちが大きいよね」
  • 「落ち着いてからでいいから、話したくなったら教えて」

少し時間をおいて落ち着いたタイミングで、次のような質問につなげていきます。

  • 「あの場面で、もう一つ別の選択肢があるとしたら、どんなプレーが考えられた?」
  • 「今の自分に足りない部分を、練習でどう補っていけそう?」

6. 試合後の「一言」を決めておくと楽になる

忙しかったり、感情が揺れたりしているときでも、
毎回必ずかける「一言」を決めておくと、親やコーチ自身もぶれにくくなります。

おすすめの一言例

  • 「最後までよく走ったね。おつかれさま」
  • 「今日もチャレンジしていたところがあって良かったよ」
  • 「うまくいかなかったところもあるけど、それも成長の材料だね」

7. まとめ:振り返りは「責める時間」ではなく「成長を確認する時間」

試合後の振り返りは、ミスを責める時間ではなく、
「できたこと」「チャレンジしたこと」「次に試してみたいこと」を一緒に見つけていく時間です。

  • 年齢が低いほど「楽しかった?」「がんばったね」を大事にする
  • 中学年では「良かった点」と「次への一歩」を一緒に整理する
  • 高学年以降は「自分で考え、言葉にする力」を育てる質問を増やす

試合後の数分間の会話が、子どものサッカー人生を長く、楽しく続けるための大きな支えになります。
完璧な言葉でなくてかまいません。
「一緒に成長を喜ぶ時間」として、少しずつ会話のスタイルを育てていきましょう。

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