サッカー選手にとって大切な「炭水化物(エネルギー源)」の役割と正しいとり方

投稿日:2025年12月12日  カテゴリー:栄養素が身体に及ぼす役割

サッカー選手にとって大切な「炭水化物(エネルギー源)」の役割と正しいとり方

サッカーの試合や練習で最後まで走り切るためには、「スタミナ」や「根性」だけでは足りません。体の中でしっかりエネルギーを用意しておく必要があります。そのエネルギー源として中心になるのが炭水化物です。

炭水化物は、ごはんやパン、麺類、いも類、果物などに多く含まれていて、サッカー選手にとっては「走るガソリン」のような存在です。ここでは、炭水化物の役割、どんな食べ物に多いか、取りすぎ・不足の注意点を整理して解説します。

1. 炭水化物の基本的な役割

① 試合・練習で使う「メインのエネルギー源」

炭水化物は、体の中で分解されるとブドウ糖になり、筋肉と脳のエネルギーとして使われます。特にサッカーのように、

  • ダッシュとスローダウンをくり返す
  • 前後左右に大きく動く
  • 90分以上、集中力を切らさずプレーする

といったスポーツでは、炭水化物から作られるエネルギーが欠かせません。炭水化物が足りないと、

  • 足が重くなる
  • 走りたいのに体がついてこない
  • 判断が遅くなる・ミスが増える

といった形で、パフォーマンスの低下に直結します。

② 筋肉や肝臓に「グリコーゲン」として蓄えられる

食事からとった炭水化物の一部は、筋肉や肝臓にグリコーゲンとして蓄えられ、必要なタイミングでエネルギーとして使われます。

  • 筋肉のグリコーゲン:ダッシュや切り返しなど、瞬発的な動きのエネルギー源
  • 肝臓のグリコーゲン:血糖値を安定させ、脳や全身にエネルギーを供給する

試合前の食事で炭水化物をしっかりとっておくことは、この「グリコーゲンタンク」を満タンにする作業と考えることができます。

2. 炭水化物を多く含む食品の例

炭水化物といっても、食品によって特徴が少しずつ違います。サッカー選手が意識しておきたい代表的な食品と特徴をまとめると、次のようになります。

カテゴリ 食品例 特徴・使いどころ
主食(安定したエネルギー源) ごはん、パン、うどん、パスタ、そうめん、そば など ・食事の中心になる炭水化物源
・試合前・練習前の食事でしっかりとりたい
・白米やうどんは消化が良く、試合前にも使いやすい
いも類 じゃがいも、さつまいも、里いも など ・炭水化物に加えて食物繊維やビタミンも含む
・おかずとしても使いやすく、エネルギー補給に役立つ
果物 バナナ、みかん、りんご、キウイ など ・素早く吸収される糖質が多く、試合前後の補食に向いている
・ビタミンやミネラルも同時に補給できる
甘いお菓子・飲み物 ジュース、スポーツドリンク、菓子パン、ケーキ など ・糖質量は多いが、脂質も多いものや血糖値を急上昇させるものがある
・タイミングや量に注意が必要(常に多くとるのは避けたい)

3. 炭水化物が不足したときに起こりやすいこと

炭水化物は「太るから」と必要以上に控えすぎると、サッカー選手にとってはマイナスになることが多くなります。不足したときに起こりやすい状態は次の通りです。

  • 試合の後半や延長で極端に動けなくなる
  • 練習中に集中力が切れ、簡単なミスが増える
  • トレーニングの質が上がらず、筋力やスピードの伸びが鈍くなる
  • 疲れが抜けにくく、次の日も体が重い感覚が続く

特に、

  • 主食(ごはん・パン・麺)を極端に減らしている
  • 朝食を抜いている、軽くしか食べていない
  • 練習前にほとんど何も食べていない

といった習慣がある場合は、炭水化物不足によるエネルギー不足が起きやすくなります。

4. 炭水化物を取りすぎたときの注意点

一方で、炭水化物を「とりすぎる」ことにも注意が必要です。特に気をつけたいのは、

  • 菓子パン・ケーキ・スナック菓子・砂糖たっぷりのジュースばかりになっている
  • 運動量に比べて明らかに食べる量が多い
  • 夜遅くに大量の炭水化物+脂質(ラーメン・揚げ物など)をとる習慣がある

こうした場合、

  • 体脂肪が増えて体が重くなる
  • 血糖値の上下が激しくなり、だるさや眠気につながる
  • 胃腸への負担が大きくなり、試合・練習で動きにくくなる

といった影響が出やすくなります。炭水化物は「ゼロにする」のではなく、主食を中心に必要量をしっかりとり、甘いお菓子やジュースは「ほどほど」にする感覚が大切です。

5. サッカー選手が意識したい炭水化物のとり方

① 毎食、主食をしっかりとる

基本は、

  • 朝:ごはん・パン+たんぱく質(卵・ヨーグルトなど)
  • 昼:ごはん・麺+肉や魚+野菜
  • 夜:ごはん・麺+主菜+副菜

という形で、毎食主食をベースに炭水化物を確保することです。主食を抜いておかずだけにするよりも、バランスよくエネルギーが入ります。

② 試合・練習前後の「タイミング」を意識する

  • 試合・練習の2~3時間前:ごはん、うどん、パスタなど消化の良い炭水化物中心の食事
  • 直前~30分前:どうしてもお腹が空いていれば、バナナやおにぎりなど軽めの炭水化物
  • 練習・試合後:早めに炭水化物+たんぱく質(おにぎり+卵、牛乳+サンドイッチなど)

というように、「何をどのタイミングで食べるか」まで意識すると、スタミナ維持と回復がスムーズになります。

③ 「減らす」より「種類と量を整える」

体重や体脂肪が気になる場合でも、炭水化物を極端にゼロにする必要はありません。むしろ、

  • ジュースや菓子類を減らす
  • 夜遅い時間の大盛りを控える
  • 主食の量を「大盛り」から「普通」に戻す

といった調整で、エネルギーを確保しながら余分なカロリーだけを減らすことができます。

6. まとめ:炭水化物は「サッカーのガソリン」。量と質のバランスが鍵

炭水化物は、サッカー選手にとって「走るためのガソリン」です。不足すればバテやすくなり、取りすぎて質が悪くなれば体が重くなります。

  • ごはん・パン・麺・いも・果物を中心に、毎食しっかりとる
  • 甘いお菓子やジュースは「とりすぎ」に注意する
  • 試合・練習の前後は、タイミングを意識して炭水化物を補給する

このバランスを意識することで、サッカーのパフォーマンスを高めながら、コンディションも整えやすくなります。炭水化物を「太るから」と一方的に悪者にするのではなく、「どうとるか」を考えることが、強くて動ける体づくりの第一歩です。

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