身体に良くない油(トランス脂肪酸など)とは?含まれる食品・影響・サッカー選手が選びたい良い油

投稿日:2025年12月13日  カテゴリー:栄養素が身体に及ぼす役割

身体に良くない油(トランス脂肪酸など)とは?含まれる食品・影響・サッカー選手が選びたい良い油

「油=悪いもの」と思われがちですが、油(脂質)はホルモンや細胞膜の材料になり、ビタミンA・D・E・Kの吸収にも関わる大切な栄養素です。 問題は“油の種類”と“摂り方(量・頻度・調理法)”です。特に注意したいのが、工業的に作られるトランス脂肪酸や、酸化(さびる)した油、そして揚げ物・加工食品に偏った脂質の摂り方です。

まず結論:特に注意したい「身体に良くない油」

種類 代表例 何が問題? 特に多い場面
工業的トランス脂肪酸 部分水素添加油脂(PHO)由来の油脂 LDL(悪玉)増・HDL(善玉)低下など、心血管リスクを上げる方向に働きやすい 一部の焼き菓子・スナック・業務用揚げ物・ショートニング使用食品
酸化した油 古い油、何度も加熱した揚げ油 胃腸不調や炎症ストレスに関わる可能性。食後の重さや気持ち悪さの原因になりやすい 揚げ物の頻繁摂取、屋台・ファストフードの連続
飽和脂肪の摂り過ぎ 脂身の多い肉、バター、生クリーム、加工肉 摂り過ぎは血中脂質や体重管理に不利になりやすい(総摂取量が多い場合) 高脂質メニューが続く生活
「揚げ物・加工食品中心」の脂質 フライ、スナック菓子、菓子パンなど 脂質の質が偏りやすく、ビタミン・ミネラル・食物繊維が不足しやすい 忙しい時の食事がコンビニ・外食中心

トランス脂肪酸とは?(サッカー選手が知るべきポイント)

トランス脂肪酸は脂肪酸の“形”の一種です。大きく2つに分かれます。 ①自然由来(反芻動物:牛・羊などの脂肪に少量)と、 ②工業的(油を加工する工程で増えるもの)です。 健康面で特に問題視されるのは、一般的に工業的に作られるトランス脂肪酸です。

分類 増えやすい場面 食品イメージ 優先度
自然由来 牛・羊などの脂肪に少量 乳製品、牛肉など(少量) 通常の食生活では「量」が少ないことが多い
工業的 部分水素添加油脂(PHO)などの加工で発生 ショートニング・一部のマーガリン、焼き菓子、業務用揚げ物など できるだけ減らしたい

どんな食べ物に含まれている?(チェックリスト)

日本では以前より減ってきていますが、ゼロとは限りません。 食品表示で確認できる場合は、原材料に「部分水素添加油脂」「ショートニング」「マーガリン」などがないかをチェックすると判断しやすくなります。

カテゴリ 含まれやすい食品 見分け方・注意点
焼き菓子・菓子パン クッキー、パイ、ケーキ、ドーナツ、デニッシュ系 「ショートニング」「マーガリン」「加工油脂」表記を確認
スナック菓子 一部のスナック、クラッカー類 頻度が上がると脂質の質が偏りやすい
外食・揚げ物 フライドポテト、フライ、揚げパンなど 油の種類は選べないことが多いので「回数管理」が現実的
加工食品 冷凍食品の一部、即席食品の一部 原材料欄の油脂表記を確認(“加工油脂”など)

身体にどんな影響がある?(パフォーマンス視点も含めて)

影響 どう困る? サッカーでのデメリット例
血中脂質に不利に働きやすい(トランス脂肪酸) LDL増・HDL低下などが指摘される 長期的な健康リスクが上がると、練習継続・体づくりにマイナス
胃腸への負担(高脂質・揚げ物) 胃もたれ、胸やけ、下痢・腹痛につながる人も 試合当日の動きが重い/トイレ不安/集中力低下
総摂取カロリー過多 脂質は高カロリーで、増量・体脂肪増につながりやすい スプリント回数・持久力・俊敏性に不利になることがある
栄養の偏り 加工食品中心になると、食物繊維や微量栄養素が不足しやすい 回復・免疫・コンディションが不安定になりやすい

「摂りすぎ」「不足」の注意点

トランス脂肪酸は「不足」して困る栄養素ではありません。基本はできるだけ少なくが方針です。 一方で脂質全体は、極端に減らしすぎるとホルモンや脂溶性ビタミン吸収に不利になる可能性があるため、 大事なのは「悪い油を減らして、良い油に置き換える」ことです。

状態 起こりやすいこと 対策
悪い油(揚げ物・加工食品)が多い 胃腸不調、体脂肪増、栄養の偏り 頻度を減らし、主食・主菜・副菜の食事に戻す
脂質を極端にゼロに近づける 食事満足度低下、脂溶性ビタミン吸収やホルモン面で不利になる可能性 量は適正に、質を良い方向へ(魚・オリーブ油など)
試合前に高脂質 胃もたれ、動きの重さ、トイレ不安 試合当日は「低脂質・消化の良い食事」に寄せる

代わりに摂りたい「良い油」

置き換えの基本は、オメガ3脂肪酸一価不飽和脂肪酸を、日常の食事で無理なく増やすことです。 サプリより、まず食品で“習慣化”する方が再現性が高いです。

良い油のタイプ 期待できる方向性 多い食品 簡単な取り入れ方
オメガ3(EPA/DHA) 炎症コントロールや回復を支える方向性が期待される 青魚(サバ、イワシ、サンマ、鮭など) 週2〜3回を目安に主菜を魚に
オメガ3(ALA) 体内で一部がEPA/DHAに変換される(効率は個人差) えごま油、アマニ油、チアシード 加熱せず、ヨーグルトやサラダに少量
一価不飽和脂肪酸 脂質バランスの改善に使いやすい オリーブ油、なたね油、アボカド、ナッツ 炒め油を置換/間食をナッツ少量に

サッカー選手向け:今日からできる実践ルール

場面 おすすめ 避けたい
試合当日(キックオフまで) おにぎり、うどん/白米+脂質の少ない主菜、バナナ 揚げ物、クリーム系、菓子パンの食べ過ぎ
普段の食事 魚を増やす、炒め油をオリーブ/なたねへ、汁物で野菜を増やす スナック・揚げ物が毎日、外食が連続
間食 果物、ヨーグルト、ナッツ少量、さつまいも ドーナツ・パイ・スナック菓子が習慣化

まとめ

  • 特に減らしたいのは「工業的トランス脂肪酸」「酸化した油」「揚げ物・加工食品中心の脂質」。
  • トランス脂肪酸は不足の心配がなく、基本は“できるだけ少なく”。
  • 置き換えは「魚(EPA/DHA)」「オリーブ油・なたね油」「ナッツ・アボカド」などが現実的。
  • 試合当日は高脂質を避け、胃腸を軽くしてパフォーマンスを守る。

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