アルギニン(L-アルギニン)とは?サッカー選手の「血流・回復・コンディション」にどう使うか(役割/使いどころ/注意点)
アルギニン(L-アルギニン)はアミノ酸の一種で、体内でさまざまな代謝に関わります。 サプリメントとしては「血流(パンプ)」「運動時のパフォーマンス」「回復サポート」を狙って使われることが多い一方、 体感には個人差が大きく、使い方と注意点を押さえることが重要です。
アルギニンの役割(スポーツ栄養の基本)
- 一酸化窒素(NO)の材料:血管を広げる方向に働くNOの生成に関与し、「血流サポート」を狙う用途で使われます。
- 尿素回路(アンモニア処理)に関与:高強度運動で増えやすい代謝産物(アンモニアなど)の処理系に関わるため、コンディション面の補助として語られます。
- タンパク質合成や回復局面の材料:アミノ酸として、回復の土台(栄養状態)に関わります。
サッカーで「相性が良い」使いどころ
| 場面 | 狙い | 実務的なポイント |
|---|---|---|
| トレーニング前(筋トレ/スプリント系) | 血流サポート・集中のスイッチ | 体感が出る人と出ない人がいる。まず少量で試す。 |
| 疲労が溜まる時期(連戦・遠征) | コンディション維持の補助 | 主役は睡眠・炭水化物・水分電解質。アルギニンは“上乗せ”。 |
| 寒い時期/末端が冷えやすい | 血流サポートを狙う | 冷え対策は服装・ウォームアップが優先。サプリは補助。 |
| 「パンプ」や張り感を重視する筋トレ期 | トレの感覚づくり | 狙いが明確な人に向く。目的が曖昧なら優先度は低い。 |
摂取量とタイミングの目安(現場で扱いやすい設定)
アルギニンは一度に多く摂ると胃腸症状が出やすいことがあるため、少量スタート+分割が基本です。 なお、アルギニンは腸管・肝臓で代謝されやすく、同じNO系でもシトルリンの方が血中アルギニンを上げやすいと言われるため、 「NO狙い」を明確にするならシトルリン併用/切り替えも検討対象になります。
| 目的 | 目安量 | タイミング | 運用のコツ |
|---|---|---|---|
| まず試す(耐性確認) | 1〜2g/日 | 食後 | 胃腸が問題ないかを最優先で確認 |
| トレ前の感覚づくり | 3〜6g | 運動の30〜60分前 | 空腹だと合わない人は食後寄りに調整 |
| コンディション維持(分割) | 2〜3g × 2回(合計4〜6g) | 朝+夜、または朝+トレ前 | 一度にまとめて摂らない(胃腸対策) |
注意点(合わない人・控えるべきケース)
| 注意点 | 起こりやすいこと/理由 | 対応 |
|---|---|---|
| 胃腸トラブル | 腹痛、下痢、吐き気などが出ることがある | 少量に戻す/分割する/食後にする/中止 |
| 血圧が低い・立ちくらみが出やすい | 血管拡張方向に働く可能性 | 自己判断で増量しない。症状が出たら中止 |
| ヘルペス(口唇ヘルペス等)が出やすい | 体質的に悪化を感じる人がいると言われる | 再発しやすい人は慎重に。違和感があれば中止 |
| 持病(腎・肝・心血管)/治療中 | 代謝や循環に関わるため個別事情が大きい | 医療者に確認してから |
| 薬との併用 | 降圧薬、硝酸薬、ED治療薬(PDE5阻害薬)などで影響が出る可能性 | 必ず医療者・薬剤師に相談 |
| 手術前後 | 血圧や循環に関わる可能性があるため | 事前に中止の指示が出ることがある |
とりすぎのリスク(過量摂取のデメリット)
- 消化器症状:一度に多く摂るほど出やすい傾向(腹痛・下痢・吐き気)。
- 血圧低下方向の症状:ふらつき、頭がぼーっとするなどが出たら要注意。
- 「効かせたい」焦りが栄養の優先順位を崩す:睡眠不足・炭水化物不足・水分不足をサプリで埋めようとすると逆効果になりやすい。
サッカー選手向けの結論(おすすめの考え方)
- アルギニンは「血流サポート」「コンディション維持」を狙う補助で、体感は個人差が大きい。
- まずは少量スタート(1〜2g)で耐性確認し、問題なければ目的に合わせて調整。
- 胃腸トラブルが出やすいので分割・食後が基本。合わなければ中止。
- 基盤は炭水化物(走る燃料)・タンパク質(回復)・睡眠・水分電解質。アルギニンはその上に乗せる。
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