サッカーのフリックターン完全ガイド|動き・使いどころ・コツ・注意点をコーチが解説

投稿日:2026年1月24日  カテゴリー:フェイントの種類

サッカーのフリックターン完全ガイド|動き・使いどころ・コツ・注意点をコーチが解説

フリックターンは、足先やアウトサイド(場合によってはインサイド)でボールを「ひっかけて弾く(フリック)」ように動かし、 その勢いを使って素早く方向転換(ターン)するテクニックです。 相手の寄せを受けた瞬間に、ボールの位置を一気に入れ替えられるため、特に背負う局面・プレス回避・狭い局面の前向きターンで効果が出ます。 本記事では、フリックターンの基本動作、使いどころ、上達のコツ、注意点(失敗パターンと対策)を整理します。

フリックターンとは(定義と狙い)

フリックターンは、ボールを足に“乗せる”のではなく、足先やアウトサイドで短く鋭く弾くことで、 ボールを相手の届きにくい場所へ移動させ、同時に自分の身体の向きを入れ替えるターン技術です。 成功の鍵は「弾く強さ」と「弾いた直後の一歩目」です。

項目 要点
目的 プレッシャー下で素早く前を向く/相手の逆を取り前進する/ボールロストを減らす
特徴 動作が小さく速い/狭い局面で使える/弾いた瞬間に相手の足の届く範囲から外せる
前提 相手との距離感(間合い)と、ターン後のスペース把握が必須

フリックターンの基本動作(フォームと手順)

コーチングの基準は「相手の寄せが来た瞬間に、ボールが逆側へ移動し、身体が先に回れている」ことです。 フリックは“技”に見えますが、本質はボールの位置替え+体の入れ替えです。

手順 やること 意識するポイント
1 半身でボールを受け、ボールを体の近くに置く 背負う局面では特に重要。ボールが遠いとフリック前に奪われる
2 相手の寄せ方向(右/左)を捉える 寄せてくる側へ弾くと奪われやすい。基本は“寄せの逆”へ
3 足先またはアウトサイドでボールを短く弾く(フリック) 弾く距離は30〜80cmが目安。回収できる距離に出す
4 フリックと同時に肩・腰を回してターン方向へ向く ボールを弾いたら“見る”より先に体を回す。回転が遅いと潰される
5 一歩目でボールを回収し、次のプレーへ(運ぶ/パス/シュート) フリック後の加速が勝負。回収して止まらない

使いどころ(試合で効く局面)

フリックターンは、相手が「奪える」と思って寄せてくる瞬間に刺さります。 逆に、背後にスペースがない・カバーが近い・身体を当てられやすい状況ではリスクが上がります。 “条件が揃った時に使う”ことで、成功率が安定します。

場面 狙い 具体例
背負って受けた直後(ポストプレー) 当たりを受ける前に前を向く 相手が背中側から来た瞬間、逆側へフリックして一気にターン
中盤のプレス回避 寄せの方向を外して前進 寄せてくる側と逆へ弾き、ワンタッチで前向きに
サイドで追い込まれそうな時 タッチラインに詰むのを回避 外に追い込まれる直前に内側へフリックしてスペースへ出る
ゴール前の狭い局面 DFの足を外してシュート角度を作る 背負った状態から素早く弾いて前を向き、1〜2タッチでシュート
相手が足を出しに来る瞬間 相手の踏み込みを利用して外す 足が伸びた瞬間に逆方向へ弾き、相手のリーチ外へ

コツ(成功率を上げる技術ポイント)

フリックターンは、派手に弾くほど難しくなります。重要なのは「小さく速く」「回収できる距離」「体が先に回る」の3点です。 以下を押さえると実戦での再現性が上がります。

コツ 理由 実戦での意識
フリックの距離は“回収できる範囲”に限定 大きく弾くと回収前に奪われる 30〜80cmを基準に、相手との距離で微調整する
寄せの逆へ弾く(相手の足の届かない側) 寄せ方向へ弾くと接触でロストしやすい 相手が右から来たら左へ、左から来たら右へが基本
フリックと同時に“体を先に回す” 体が遅れると潰される 弾いた瞬間に肩・腰がターン方向を向くように連動させる
一歩目で相手の前に体を入れる 回収の競り合いに勝てる ボールだけ追わず、相手とボールの間に体を差し込む
首振り(事前確認)で“出口”を作る ターン後に迷うと2枚目に潰される 受ける前に一度確認し、ターン後は運ぶ/落とす/パスの判断を速く
タッチの質を一定にする 強さが毎回バラつくと実戦で使えない 同じ足・同じ角度で弾く反復を行い、距離感を固定する

注意点(よくある失敗と改善策)

フリックターンは速いぶん、判断を誤ると即ロストになりやすい技術です。 特に「背後にスペースがない」「カバーが近い」「強く当てられる」条件では、無理に使わない判断も重要です。

よくある失敗 起きる問題 改善策
弾きすぎてボールが遠くなる 回収前に奪われる/タッチラインを割る 弾く距離を短く。まず30〜50cmで安定させる
寄せてくる側へ弾いてしまう 相手の足に引っかかりロスト 寄せの方向を事前に確認。基本は逆方向へ
体の回転が遅く、ボールだけ動く 潰される/背中側で奪われる フリックと同時に肩・腰を回す。ボールと体を“同時に入れ替え”
背後にスペースがないのにターンする ターン後に詰まり、2枚目に奪われる 首振りで背後のスペースを確認。なければ落とす・キープに切替
接触が強い相手に無理に使う 転倒・ファウル誘発・ボールロスト まず体で守る(シールド)。安全に落とす選択肢も持つ
連続で狙って読まれる 対応されて潰される 通常のターンやワンタッチ落としと混ぜて、相手に予測させない

おすすめの組み合わせ(フリックターン→次の一手)

フリックターンは、成功した瞬間に相手の背後や横のスペースを取れていることが多く、その“優位”を活かす次の一手が重要です。 使いやすいセットを持つと、試合で迷いが減ります。

組み合わせ 狙い ポイント
フリックターン → 2歩運ぶ → パス 前進して数的優位を作る 回収後に止まらない。2歩で景色を変えてから味方を使う
フリックターン → ワンタッチ落とし プレスを外して安全に展開 カバーが近い時に有効。ターンで相手を外し、即落としてやり直す
フリックターン → 横へずらしてシュート ゴール前で角度を作る DFの足を外した後、シュートコースが空いた瞬間を逃さない
フリックターン → 逆サイドへ展開 密集を外して大きく前進 ターンで視野を確保し、遠いサイドの味方へ展開して一気に押し上げる

まとめ|フリックターンは「小さく速く入れ替える」プレス回避の武器

フリックターンは、プレッシャー下でボール位置と身体の向きを一瞬で入れ替え、前を向くための実戦的なターン技術です。 成功の鍵は、回収できる距離で弾くこと、寄せの逆へ弾くこと、そして体が先に回ることにあります。 さらに、ターン後の出口(運ぶ・落とす・パス・シュート)を事前に持つことで、試合での安定感が大きく向上します。

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