4-5-1 — 特徴・長所・短所
4-5-1は、最終ライン4+中盤5(幅と密度)+CF1で構成される陣形。中盤の厚みで中央とハーフスペースを制御し、奪ってからはWGの幅とCFの起点/裏で前進する。
1. 基本配置と狙い
- 最終ライン:SB—CB—CB—SB。背後・チャンネル管理と組み立ての起点。
- 中盤5:中央3(アンカー+IH×2)で内側を固め、WG×2が幅とトランジションの推進力を担う。
- CF(1):ポスト&裏、プレスのスイッチ。孤立させない距離設計が肝。
2. 守備の原則(4-5-1/4-1-4-1ブロック)
- 中央封鎖:中盤3で縦パスの入口を遮断、WGは内→外のスライドで幅を守る。
- 外誘導:CFの片切り→SBとWGでサイドに追い込み、近いIHが二次回収。
- ライン間管理:アンカーがCB前を掃除、IHは10番エリアの前向きを抑止。
- 可変守備:押し込まれたら4-1-4-1寄り(WGが列落ち)、前から奪う時はIHを押し出して4-4-2気味に。
3. 攻撃の原則(幅×内側×三人目)
- 幅の最大化:WGをタッチライン内側1〜2mで張らせ相手を横に広げる。
- 内側前進:IHがライン間で前向き→落とし→差しでテンポアップ。アンカーは向き替えとスイッチ役。
- SBの関与:WGの立ち位置に応じてオーバーラップ/アンダーラップで角度供給。
- CFの二択:ポストで時間 or チャンネルへ斜め裏抜け。WG/ IHが三人目で連結。
4. 代表的な崩しパターン
- 内→外スイッチ:IH前進→アンカー経由→逆WGの1対1。
- 外→内の三人目:SB外幅→WG内受け→IH or 逆WGへ差し込み→ラストパス。
- CF落とし→背後:CB/アンカー縦刺し→CF落とし→WG or IHが背後へ。
5. 役割(ライン別の要点)
- SB:幅と角度作り、即時撤退の徹底。逆サイドの早絞りで中央保護。
- CB:チャンネル管理、ライン統率、縦/斜め配球の第一歩。
- アンカー:配球&スクリーン。セカンド回収とトランジション制動。
- IH×2:ライン間受け・運搬・三人目。守備は外ズレでSB/WGを支援。
- WG×2:幅・1対1・背後脅威。守備は内→外の横スライドでレーン管理。
- CF:ポスト&裏、プレスのスイッチ。IH/WGとの距離を8〜12mで維持。
6. 長所 / 短所(早見表)
| 長所 | 短所 |
|---|---|
| 中盤の枚数で中央とハーフスペースを制御しやすい | CFが孤立しやすく、押し込まれると前進が途切れやすい |
| WGの幅でピッチを最大化し、外/内の二択を常設 | アンカー脇(ハーフスペース)を狙われると一気に前進されやすい |
| 可変で4-1-4-1/4-2-3-1/4-3-3に移行しやすく柔軟 | SBとWGの走力/質に依存、消耗で攻守の質が低下 |
| 逆サイドスイッチから質の高い1対1を作りやすい | セカンド回収が遅いと押し返され、ブロックが深くなり過ぎる |
7. うまくハマる相手 / 苦手な相手
- ハマる:中央2枚の相手(4-4-2系)、外守備が弱い相手、ロング主体で二次回収が甘い相手。
- 苦手:アンカー脇を突く10番型(4-2-3-1/4-3-3)、五レーン占有+高速スイッチの3-2-5。
8. 可変と微調整(実戦の解法)
- CF孤立対策:IHの一人を高くして4-2-3-1化、またはCFの降り基準を共有して距離8〜12m維持。
- アンカー脇保護:IH片方を一段下げて2ボランチ化(4-1-4-1⇄4-2-3-1)。
- 背後露出対策:片SB内側化で3-2ビルド、アンカーの立ち位置を5m深く。
- 幅不足時:WGを張らせ、SBは内側化で角度供給(外/内の同時提示)。
9. トレーニング(段階的)
- 4-5-1横スライド:中盤5の連動(5〜8m)とアンカーのスクリーン(60〜90秒×4)。
- ライン間→三人目:IH前向き→CF落とし→SB/WG背後へ(左右各10本)。
- スイッチ→逆1対1:アンカー経由で逆WG到達→仕掛けまで連続。
- 即時撤退:SB高位置ロスト→5秒帰陣でブロック再形成。
10. KPI / 観察指標
- アンカー脇突破許容数(自陣中央侵入)。
- 逆サイド1対1創出回数(スイッチ成功)。
- CFサポート到達率(奪取→8秒以内にIH/WGがCFへ接続)。
- セカンド回収率(こぼれ球の回収割合)。
11. よくある課題と修正
- CF孤立:距離過多 → IHの押し上げ/CFの降り基準統一、WGの内側関与で三人目を増やす。
- アンカー渋滞:脇を使われる → 2ボラ化 or SB内側化で保護。
- SB背後露出:高位置ロスト → 片SB内側化+アンカー深めでトランジション耐性。
- WG孤立:サポート遅れ → IHの外ズレ基準とSBの重なりを明確化。
12. コーチングの合言葉(チェックリスト)
- 軸:アンカーは中央の軸(配球&スクリーン)。
- 幅:WGが最大幅、SBは内外で角度。
- 間:IHはライン間で半身&前タッチ。
- 逆:逆サイドスイッチで1対1創出。
- 撤:ロスト時は即時撤退で背後を守る。