キックオフの意味と方法

投稿日:2025年10月27日  カテゴリー:サッカーのルール

キックオフの意味と方法 — JFA/IFAB 競技規則の要点

試合の開始や得点後の再開に用いる基本のリスタート。正しい位置・手順・反則時の扱いを整理する。

1. キックオフの意味

  • 試合開始:前半・後半・延長前後半の開始。
  • 得点後の再開:失点したチームが行う。
  • コイントス
    • 主審のコイントスで勝ったチームはキックオフ攻める方向を選択。
    • もう一方の選択権は相手に与えられる。

2. セットアップ(位置と準備)

  • ボールはセンターマーク上で静止させる。
  • 全選手は自チームの自陣にいること。
  • 相手チームはボールから半径9.15m以上離れる(センターサークル外)。
  • 主審の合図(笛)の後に蹴る。

3. 方法(ボールがインプレーになる瞬間)

  • キッカーがボールを蹴って明確に動いた瞬間にインプレー。
  • ボールはどの方向へ蹴ってもよい(前方限定ではない)。
  • キッカーはボールが他の競技者に触れるまで2度目に触れてはならない(二度蹴り禁止)。

4. 得点に関する扱い

  • キックオフから直接相手ゴールに得点できる(有効)。
  • 自分のゴールへ直接蹴り込んだ場合は得点無効で、相手のコーナーキックで再開。

5. オフサイドとの関係

  • オフサイド規定は通常どおり適用される。
  • ただしキックオフ時は全員が自陣にいるため、判定の瞬間に攻撃側がオフサイドになる状況は実質的に起きない

6. 反則と再開

  • 二度蹴り:キッカーが他の選手に触れる前に再度触れた場合 → 相手の間接フリーキック
  • encroachment(距離不足):相手が9.15m以内に入っていた/合図前に侵入 → 原則やり直し
  • ボール静止不十分主審の合図前に蹴った → やり直し
  • 不正がキックオフ側のチームによるもので利益があれば、主審は状況に応じて警告や再開方法を調整。

7. 現場でのコーチング要点

  1. ボールは必ず完全静止、合図後に実施。
  2. 配置はワンタッチで前進する形か、後方に戻して保持かを事前に決める。
  3. 相手の距離が不十分なら主審に確認し、必要ならリテイクを求める。
  4. キッカーは二度触れに注意(リターンパス役を決めておく)。

8. 典型的なプレー設計(例)

  • 保持型:キッカー→後方のCBへ→逆サイドへ展開して圧縮回避。
  • 速攻型:キッカー→サイドのインサイドFWへワンタッチ→縦の走り出しに裏抜け。
  • セットプレー型:キッカー→すぐ横のMF→斜めのロングでサイドチェンジ。

※本記事はJFAが採用するIFAB「競技規則」に基づく要点整理。大会規定・最新通達がある場合はそちらが優先される。

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