カウンターで出遅れる原因と改善策|スタートを早く切る意識と準備の作り方
投稿日:2026年2月27日
カテゴリー:
試合の状況別の問題解決法
カウンターで出遅れる原因と改善策|スタートを早く切る意識と準備の作り方
カウンターの場面で出遅れてチャンスを逃す原因は、「スピード不足」よりも
認知の遅れ(気づくのが遅い)、身体の準備不足(出られる姿勢になっていない)、
最初の判断が曖昧(どこへ走るか決められていない)にあるケースが大半です。
カウンターは“速く走る競争”ではなく、速くスタートできる人が勝つ局面です。
ここでは、スタートを早く切るための意識と準備を、再現性のある形で整理します。
カウンターで出遅れる「よくある構造」
| 起きていること |
表に出る症状 |
主な原因 |
その場での修正キュー |
| ボール奪取に気づくのが遅い |
周囲より1テンポ遅れて走り出す |
首振り不足/相手最終ラインの位置を把握していない |
「奪えそうな瞬間に先に見る」 |
| 身体が“止まっている” |
1歩目が重い、加速が遅い |
重心が踵/足が揃っている/姿勢が高い |
「つま先荷重」「半身で構える」 |
| 走るコースが決まっていない |
迷って横を見る時間が増える |
優先順位(裏 or サポート)が曖昧 |
「まず1本:裏 or 外で幅」 |
| パスの出どころが読めない |
動き出しとパスのタイミングがズレる |
味方の持ち出し方向・利き足の理解不足 |
「味方の前向きを合図に」 |
スタートを早く切る鍵は「予測」と「プリセット」
カウンターで速く出る選手は、奪ってから考えていません。
奪う直前から準備し、奪った瞬間に“決めた動き”を実行しています。
重要なのは、以下の2つです。
- 予測:「奪えそう」「こぼれそう」の瞬間に先に状況を見ておく
- プリセット:走り出しの第一選択肢(1本目の動き)を決めておく
カウンターの「優先順位」を固定する
| 優先順位 |
目的 |
代表的な動き |
判断の合図(トリガー) |
| ① まず前進を作る |
相手最終ラインを下げる |
裏へのスプリント/最前線の縦走り |
味方が前を向いた瞬間 |
| ② 次にサポートを作る |
パスコースを増やす |
斜めの受け直し/外で幅/中間ポケット |
縦が出ない・相手が引いた瞬間 |
| ③ 仕上げ(決定機) |
最後の一手を出す |
3人目の動き/逆サイドの大外侵入 |
2人目が前を向く瞬間 |
出遅れを防ぐ「準備の型」
1) 視野の準備(首振りの質)
| 見る順番 |
チェック項目 |
狙い |
ミスが減る理由 |
| ① 相手最終ライン |
ラインの高さ・背後のスペース |
裏へ出る価値を判断 |
走り出しが“確信”になる |
| ② ボール奪取者 |
前向きか/持ち出す方向 |
パスの出どころを読む |
パスと動き出しが同期する |
| ③ 自分のマーカー |
体の向き・距離・逆を取れるか |
1歩目を勝つ |
最初の加速で差がつく |
2) 身体の準備(構えと重心)
| 項目 |
OKの状態 |
NGの状態 |
修正キュー |
| 重心 |
つま先寄り、膝が軽く曲がる |
踵荷重で棒立ち |
「踵を軽く浮かす」 |
| 体の向き |
半身で前方が見える |
正対して回転が必要 |
「利き足で踏み出せる半身」 |
| 足の幅 |
いつでも1歩目が出る幅 |
足が揃ってスタートできない |
「小さくステップ」 |
“スタートの合図(トリガー)”を3つ決める
カウンターは「奪ってから」では遅いことがあります。
そこで、スタートの合図を決めて反射レベルに落とします。
| トリガー |
状況 |
最初の一手(プリセット) |
狙い |
| 味方が前向きで持ち出した |
奪取・縦に運べる |
裏への1本目のスプリント |
相手ラインを下げる |
| 相手がパスミス・こぼれ球 |
ボールが浮く/転がる |
先に前方を見て“走りながら”反応 |
0.5秒先に動く |
| 味方が縦を入れられない |
相手が引いた/閉じた |
外で幅 or 斜めの受け直し |
2手目で崩す形を作る |
練習で再現する:出遅れを消すドリル例
| ドリル |
設定 |
目的 |
評価ポイント |
| 奪取→3秒以内にシュート |
中盤で奪ったら3秒でゴールへ |
判断の高速化と1本目の走り |
“迷い”が減る/縦の意識が出る |
| 2vs1→2vs2(戻り付き) |
攻撃2人、守備1人+追走DF |
トリガーとプリセットの一致 |
走り出しが「前向き」の瞬間に合う |
| 首振り義務化ゲーム |
受ける前に首振り回数ルール |
認知の習慣化 |
奪取に気づく速度が上がる |
試合中に使えるセルフコーチング
- 「奪えそうな瞬間に先に見る」:相手ラインと背後を確認
- 「半身・つま先・小刻み」:出られる姿勢を維持
- 「1本目は裏」:迷いを消し、相手を下げる(状況でサポートに切替)
まとめ
カウンターで出遅れるのは、走力よりも準備(認知・姿勢・プリセット)の差です。
「首振りで先に状況を掴む」「出られる構えを作る」「スタートの合図を決める」。
この3点を徹底すれば、同じスピードでもカウンターの関与回数と決定機が増えていきます。