ビタミンB2|エネルギー代謝と皮膚・粘膜を守るビタミン

投稿日:2025年11月22日  カテゴリー:5大栄養素

ビタミンB2|エネルギー代謝と皮膚・粘膜を守るビタミン

ビタミンB2は、エネルギー代謝を助ける働きと、皮膚や粘膜の健康を保つ働きを持つ水溶性ビタミンです。
体の中では、糖質・脂質・たんぱく質をエネルギーに変えるときに欠かせない存在で、「成長のビタミン」と呼ばれることもあります。
ここでは、ビタミンB2の働き・多く含む食品・不足や過剰摂取について、初心者向けに整理します。

1. ビタミンB2の主な働き

  • エネルギー代謝のサポート:糖質・脂質・たんぱく質をエネルギーに変える酵素の働きを助ける。エネルギーづくり全体の効率に関わる。
  • 皮膚・粘膜の健康を保つ:皮膚や口の中、目などの粘膜の再生を助け、健康な状態を維持する働きがある。
  • 成長や細胞の新陳代謝に関与:細胞の入れ替わり(ターンオーバー)をサポートし、成長期やトレーニング時の体づくりにも関わる。
  • 脂質の代謝と酸化ストレス軽減をサポート:脂質の代謝に関わることで、体内の酸化ストレス軽減にも一部関係するとされる。

エネルギー代謝と肌・粘膜の健康という、見た目とコンディションの両方に関わるビタミンです。

2. ビタミンB2を多く含む食品

ビタミンB2は、レバー・卵・乳製品を中心に、動物性食品に多く含まれています。日常の食事で取り入れやすい食品が多いのも特徴です。

分類 食品例 特徴
レバー類 鶏レバー、豚レバー、牛レバー ビタミンB2が非常に豊富。少量で効率よく摂れるが、食べすぎには注意が必要。
卵全卵、卵黄 ビタミンB2のほか、たんぱく質や脂溶性ビタミンもバランスよく含まれる。
乳製品 牛乳、ヨーグルト、チーズ など 日常的に摂りやすく、カルシウムと一緒にビタミンB2も補給できる。
その他 魚類(サバ、イワシなど)、大豆製品、アーモンド など 主菜や間食として取り入れることで、少しずつビタミンB2をプラスできる。

加工や長時間の強い光に弱い性質があるため、保存や調理の際は直射日光を避けることもポイントです。

3. ビタミンB2不足で起こりうる影響(欠乏症)

ビタミンB2が不足すると、細胞の再生がうまくいかず、特に皮膚や粘膜のトラブルとして現れやすくなります。

  • 口角炎:口の端(口角)が切れて痛くなる、赤くただれるなどの症状。
  • 舌炎:舌が赤く腫れたり、ヒリヒリしたりする。
  • 口内炎:口の中の粘膜に炎症が起きやすくなる。
  • 皮膚のトラブル:肌荒れ、脂漏性皮膚炎のような症状が出ることがある。
  • 目の充血・疲れ:目の粘膜も影響を受け、目が疲れやすくなる場合がある。

食事が偏りやすい人、甘いもの・脂っこいものが多く主菜が少ない人などは、ビタミンB2不足に注意が必要です。

4. ビタミンB2を摂りすぎた場合の影響(過剰症)

ビタミンB2は水溶性ビタミンであり、余分に摂取した分は尿として排泄されやすいため、通常の食事や一般的なサプリメント量では過剰症はほとんど問題になりません。

  • 通常の食事での過剰摂取:問題になることはほとんどないとされている。
  • サプリメントの過剰:かなり高用量を長期間摂った場合でも、重い毒性は報告されておらず、尿が黄色くなるなどが主な変化として見られる程度。

そのため、ビタミンB2は不足に注意するべき栄養素であり、通常は過剰をそれほど心配しなくてよいと考えられます。

5. まとめ:見た目とコンディションの両方を支えるビタミン

ビタミンB2は、

  • 糖質・脂質・たんぱく質のエネルギー代謝を助ける
  • 皮膚や粘膜の健康を保つ
  • 口角炎・舌炎・肌荒れなどのトラブルとも関係する

といった点で、日々の体調管理と見た目のコンディションの両方に関わる大切なビタミンです。
レバー・卵・乳製品・魚・大豆製品などをバランスよく取り入れ、「主食だけ」に偏らない食事を心がけることで、自然とビタミンB2を確保しやすくなります。