マンガン(Manganese)の働きと食品、欠乏・過剰について
マンガンは、骨形成や多くの酵素の働き(酵素活性)を支える微量ミネラルです。エネルギー代謝や抗酸化作用にも関わり、体のさまざまな反応を裏側から支えています。ここでは、マンガンの主な働き・多く含まれる食品・不足したときと摂りすぎたときの影響をまとめます。
マンガンの基本情報まとめ
| 項目 | 説明 |
|---|---|
| 働き |
・骨の形成や軟骨の維持に関わり、骨の健康を支える ・多くの酵素の補因子として働き、糖質・脂質・たんぱく質の代謝をサポートする ・抗酸化酵素(マンガンスーパーオキシドディスムターゼなど)の構成要素として、細胞を酸化ストレスから守る |
| 多く含まれる食品 | 穀類(玄米、全粒粉パン、オートミールなど)、豆類(大豆、レンズ豆、インゲン豆など)、ナッツ類(アーモンド、くるみ、ヘーゼルナッツなど)、種実類(ひまわりの種、ごま など)、緑黄色野菜、茶葉 など |
| 欠乏症 |
欠乏はまれだが、理論的には以下のような影響が考えられている: ・骨形成の障害による骨粗鬆様の症状、骨の弱化 ・成長期における成長障害のリスク ・糖質・脂質代謝の乱れ など ※通常の食事では欠乏は起こりにくいとされる。 |
| 過剰摂取 |
サプリメントや汚染水、粉じんなどからの長期的な高用量摂取により、神経障害が報告されている ・歩行障害、震え、筋肉のこわばりなど、パーキンソン症状に似た神経症状が出る場合がある ※通常の食事のみで過剰になることはまれで、主にサプリメントや職業的曝露に注意が必要 |