10歳サッカー少年の現状維持向けPFC設計:1日カロリー想定からPFC(g)を算出し、バランス食事例を提案
ここでは「10歳でサッカーをしている子ども(体重・体格を現状維持したい)」を想定し、 1日の総摂取カロリーを 1,800kcal と仮定します。 そのうえで、指定のPFCバランス(P=20%、F=30%、C=50%)に基づいて、 タンパク質・脂質・炭水化物の必要グラム数を計算し、現実的な3食の食事例を提案します。
1. 想定カロリーとPFC(g)の計算
| 項目 | 配分 | kcal | 換算 | 必要量(g) |
|---|---|---|---|---|
| 総摂取カロリー(想定) | - | 1,800kcal | - | - |
| タンパク質(P) | 20% | 1,800 × 0.20 = 360kcal | 4kcal/g | 360 ÷ 4 = 90g |
| 脂質(F) | 30% | 1,800 × 0.30 = 540kcal | 9kcal/g | 540 ÷ 9 = 60g |
| 炭水化物(C) | 50% | 1,800 × 0.50 = 900kcal | 4kcal/g | 900 ÷ 4 = 225g |
2. 現状維持で重要な考え方(食べ方の軸)
体重の現状維持は「食べ過ぎない」よりも、「運動量に対して不足しない」ことが重要です。 特にサッカーは走行量が多いため、炭水化物(主食)を削りすぎると、疲れやすさや集中力低下につながりやすくなります。 PFCを守るうえでの基本は、主食・主菜・副菜・乳製品/果物を毎食そろえることです。
| 要素 | 役割 | 例 |
|---|---|---|
| 主食(C) | 走るための燃料(練習・試合のパフォーマンスに直結) | ごはん、パン、麺、芋、果物 |
| 主菜(P) | 成長と回復(筋肉・骨・血液の材料) | 肉、魚、卵、大豆、乳製品 |
| 脂質(F) | ホルモン・細胞膜の材料、エネルギー密度の調整 | オリーブオイル、ナッツ、卵、青魚 |
| 副菜・汁物 | ビタミン・ミネラル・食物繊維(コンディションの土台) | 野菜、海藻、きのこ、味噌汁 |
3. 現状維持を目的としたPFCバランス食事例(3食)
朝食(1日の土台:主食+主菜+果物)
- ごはん(茶碗1杯)
- 卵焼き(卵1〜2個)
- 納豆(1パック)
- 味噌汁(豆腐+わかめ+野菜)
- バナナ(1本)
朝に炭水化物とタンパク質を入れておくと、午前中の集中力と体の動きが安定しやすくなります。
昼食(午後の活動に備える:主食を中心にバランス)
- おにぎり(2個)または ごはん(茶碗1杯)
- 鶏むね肉(蒸し・焼き)または 鮭(1切れ)
- 野菜(サラダ/温野菜)
- ヨーグルト(無糖)
昼は「主食を抜かない」ことが重要です。練習がある日は、昼の炭水化物が午後のスタミナを決めます。
夕食(回復の仕上げ:主菜+副菜+主食)
- ごはん(茶碗1杯)
- サバの塩焼き または タラの煮付け
- 野菜炒め(油は少量)
- 冷奴 または 豆腐入りスープ
夜は回復(タンパク質)と翌日の燃料(炭水化物)をそろえつつ、脂質は“取りすぎない範囲”で調整します。
4. 練習がある日の微調整(現状維持でもズレを防ぐ)
現状維持を狙う場合でも、練習量が多い日はエネルギー不足になりやすいので、 以下のように「軽い補食」を入れるとコンディションが安定します。
| タイミング | 補食例 | 狙い |
|---|---|---|
| 練習前 | おにぎり小1個/バナナ/カステラ少量 | エネルギー切れ防止 |
| 練習後 | 牛乳+パン/ヨーグルト+果物 | 回復の土台づくり |
※本ページは「1,800kcal想定」の計算例です。体格・練習量・成長により最適値は上下します。 体重が減り始めたら「主食を少し追加」、増え始めたら「主食や脂質を少し調整」という形で、少しずつ修正するのが安全です。