WPH(加水分解ホエイ)とは?吸収スピードと消化吸収への影響|WPC・WPIとの違いも解説
WPH(Whey Protein Hydrolysate/加水分解ホエイ)は、ホエイプロテインを加水分解(Hydrolysis)し、 たんぱく質をペプチド(短い鎖)の状態に近づけた製品です。 一般に「吸収が速い」と言われますが、現場ではどの程度メリットが出るかと、消化吸収・体感をセットで理解することが重要です。
WPHとは?(加水分解の意味)
たんぱく質は消化の過程で、胃・小腸で分解されてアミノ酸/ペプチドとして吸収されます。 WPHはこの“分解工程の一部”を製造段階で先に進め、あらかじめ小さく切った状態に近づけたホエイです。 製品によって「どれだけ分解されているか(加水分解度)」は異なります。
| 用語 | 意味 | 体内で起きること(イメージ) |
|---|---|---|
| WPC | 濃縮ホエイ(乳糖・脂質が残ることがある) | 通常の消化で分解→吸収 |
| WPI | 分離ホエイ(乳糖・脂質が少ない) | 比較的すっきり消化→吸収 |
| WPH | 加水分解ホエイ(ペプチド比率が高い) | 分解工程が一部短縮されやすい |
WPHの吸収スピード(「速い」の中身)
WPHは、分解済みのペプチドが多いほど、胃腸での分解負担が軽くなり、 小腸での吸収(特にペプチド輸送)に乗りやすいと考えられます。 その結果、摂取後の血中アミノ酸濃度が早く上がる傾向が報告されることがあります。
ただし実務的には、ホエイ自体がもともと「速吸収」なので、WPIと比べた差は “劇的”というより“状況によって意味が出る程度”になりやすい点は押さえておくとブレません。
| 比較 | 吸収の傾向(一般論) | 差が出やすい状況 |
|---|---|---|
| WPC vs WPI | WPIのほうが胃腸が軽いことが多い | 乳糖が合わない/減量期で脂質を抑えたい |
| WPI vs WPH | WPHのほうが血中アミノ酸上昇が早い傾向が出ることがある | 運動直後に“最速補給”を狙う/胃腸が弱い人 |
消化吸収への影響(胃腸が弱い人にメリットが出ることがある)
WPHの本質的なメリットは、吸収速度だけでなく、消化の工程が短縮される可能性です。 体感としては「飲んだ後に重くない」「膨満感が少ない」と感じる人がいる一方、 逆に合わない人もいるため、個体差は前提です。
| 観点 | WPHが有利になりやすい理由 | 注意点 |
|---|---|---|
| 胃腸負担 | ペプチド化により分解工程が軽くなる可能性 | 製品の加水分解度や添加物で体感が変わる |
| 乳糖 | 多くのWPHは乳糖が少ない設計になりやすい(原料次第) | 「WPH=乳糖ゼロ」ではないので成分表示確認 |
| 味・飲みやすさ | 加水分解で苦味が出やすい(ペプチド特有) | 継続性を損なうならWPIで十分なケースも多い |
| 価格 | 製造コストが上がりやすい | 費用対効果(WPIで足りるか)を検討 |
WPHはどんな人におすすめ?(実用ベース)
| タイプ | おすすめ度 | 理由 |
|---|---|---|
| 競技志向で“運動直後の最速補給”を優先したい | 高 | 吸収スピードの差が意味を持ちやすい |
| 胃腸が弱く、プロテインで張りやすい | 中〜高 | 分解負担が軽い設計のほうが合う場合がある |
| 一般的な筋肥大・健康目的 | 状況次第 | ホエイ(特にWPI)で十分なケースが多い |
| コストを抑えつつ継続したい | 低〜中 | WPHは高価になりやすく、継続性が落ちる可能性 |
摂取タイミングの考え方
WPHは「速さ」を取りにいくプロテインなので、使い所はシンプルです。
- トレーニング直後:最優先(食事がすぐ取れない時は特に有効)
- 朝:起床後すぐに入れたい場合
- 試合・練習が連続する日:短い間隔で回復を回したい時
まとめ:WPHは「最速吸収」と「消化負担軽減」のための選択肢
- WPHはホエイを加水分解し、ペプチド比率を高めたプロテイン。
- 血中アミノ酸の立ち上がりが早くなる傾向があり、運動直後の補給で価値が出やすい。
- 消化工程が短縮され、胃腸が弱い人に合うケースがある一方、苦味や価格面のデメリットもある。
- 一般的な目的ではWPIで十分な場合も多く、費用対効果と継続性で選ぶのが合理的。