小臀筋とは?位置・働き(股関節の安定と内旋/外転)と鍛え方(初級〜上級)+ストレッチ/ケア完全ガイド

投稿日:2026年1月7日  カテゴリー:インナーマッスル

小臀筋とは?位置・働き(股関節の安定と内旋/外転)と鍛え方(初級〜上級)+ストレッチ/ケア完全ガイド

小臀筋(しょうでんきん)は、お尻の深い層にある“股関節の安定役”の筋肉です。 大臀筋のように見た目のボリュームを作る筋というより、歩行・片脚立ち・階段などで骨盤と股関節を安定させ、 股関節の動きをスムーズにする「機能面の要」として重要です。

1. 小臀筋の基本情報(位置、主な働き、関連する日常動作)

位置 お尻の外側〜やや前側の深層にあり、中臀筋(ちゅうでんきん)のさらに深いところに隠れるように存在します。
※「深層」=表面から触れにくい、奥の層にある筋肉。
付着(ざっくり) 骨盤(腸骨:ちょうこつ)の外側から始まり、大腿骨(だいたいこつ)の付け根付近(大転子:だいてんし)に停止します。
※大転子=太ももの骨の付け根外側にある“出っ張り”。股関節まわりの筋の付着点が集まる部位。
主な働き
  • 股関節の外転:脚を外へ開く動き(例:横に一歩出す)。
    ※外転=体の中心線から外へ離す動き。
  • 股関節の内旋:太ももを内側へ回す動き(特に股関節が曲がっている姿勢で関与しやすい)。
    ※内旋=骨(大腿骨)を内側へ回す動き。
  • 骨盤・股関節の安定化:片脚支持(片脚で体重を支える)時に骨盤が傾きすぎないように制御します。
関連する日常動作
  • 歩行中の片脚支持(踏み込み・着地の安定)
  • 階段の昇降、立ち上がり
  • 片脚で靴下を履く、ズボンを履くなどの片脚バランス
  • 横移動、方向転換(骨盤のブレ抑制)

初心者が押さえるべきポイント

  • 小臀筋は「効かせて燃やす」よりも、骨盤がブレない状態で股関節を動かすことが重要です。
  • 代償(だいしょう:本来の狙いとは別の部位で補うこと)として、腰を反る・骨盤が回る・太もも前ばかり疲れる、が起こりやすい筋です。

2. 代表的な筋力トレーニング種目(初級〜上級)

小臀筋は「股関節の外転」と「股関節の安定化」が主テーマです。 初級では正しいフォームで狙いを外さず、上級では荷重下(体重が乗る状況)で安定させる能力を高めます。

レベル 種目 やり方の要点(フォーム/意識) 目安
初級 クラムシェル 横向きで膝を曲げ、踵をつけたまま上の膝を開く。骨盤が後ろに倒れないように固定。
コツ:腰を反らせない。開く角度は小さくてもOK(骨盤が動いたら負け)。
10〜15回 ×2〜4
初級 サイドライイング・ヒップアブダクション 横向きで上の脚をまっすぐ軽く上げる。つま先をやや内向きにすると狙いが入りやすい。
注意:腰を横に倒して“高さを稼がない”。上げ切りより制御優先。
8〜12回 ×2〜4
中級 モンスタウォーク(ミニバンド) 膝上または足首にバンド。軽く股関節を曲げ、骨盤の高さを保ったまま横移動。
コツ:膝が内側に入らない。歩幅は小さくても張力が抜けない範囲で。
10〜20歩 ×2〜4
中級 片脚RDL(軽負荷) 片脚で立ち、お尻を後ろへ引く(股関節で折りたたむ)。骨盤が開かないように正面を向く。
狙い:片脚支持での骨盤安定(小臀筋の重要局面)。
6〜10回 ×2〜4
上級 サイドプランク+レッグリフト サイドプランク姿勢で上の脚を小さく上げる。骨盤が前後に倒れないように固定。
注意:腰が落ちるなら難度を下げて通常のサイドプランクから。
6〜10回 or 20〜30秒 ×2〜4
上級 ランジ/ステップダウン(フォーム最優先) 段差から片脚でゆっくり降りる(ステップダウン)など、荷重下で膝・骨盤のラインを制御する。
チェック:骨盤が落ちない、膝が内側に入らない、体幹が横に倒れない。
6〜12回 ×2〜5

よくあるミスと修正

  • 腰を反ってごまかす:肋骨を軽く下げ、動作範囲を小さくして再開。
  • 骨盤が後ろに倒れる(横向き種目):骨盤を垂直に保ち、脚を上げる角度を下げる。
  • 太もも前(大腿四頭筋)ばかり疲れる:深くしゃがみすぎず、骨盤と膝の位置を整えた範囲で行う。

3. ストレッチやケアの方法(静的/動的の両方)

小臀筋は深層のため、単純に“伸ばす”よりも、股関節の可動性と骨盤の位置を整えながら緊張を下げるのが実用的です。 痛みが出るほど強く行わず、「呼吸ができる強さ」を基準にします。

動的(ウォームアップ向け)

メニュー やり方 目安
ヒップCARs(股関節のコントロール回旋) 四つ這いで膝を曲げたまま、股関節をゆっくり大きく回す。 骨盤が一緒に回らないように“股関節だけ”で動かす。
※CARs=Controlled Articular Rotations(関節を制御しながら回す練習)。
左右 各3〜5回
ワールドグレイテストストレッチ(簡易版) ランジ姿勢で股関節前面を開きつつ、体幹を軽く回旋。反動は使わず滑らかに。 左右 各3〜5回
ミニバンド外転(軽負荷) バンドを膝上につけ、軽く外へ押す動きを小さく繰り返す。 反り腰にならない範囲で。 10〜20回

静的(クールダウン向け)

メニュー やり方 目安
Figure-4ストレッチ(仰向け) 仰向けで片足首を反対膝に乗せ、太ももを胸へ引き寄せる。 お尻の外側が伸びる位置で呼吸。
注意:膝や股関節に痛みが出る角度は避ける。
左右 各30〜60秒 ×1〜3
座位クロス(臀部外側ストレッチ) 片脚を反対側へクロスし、上体を軽くひねる。 ひねり過ぎず、お尻外側の伸びを優先。 左右 各20〜40秒 ×1〜3
壁サポート内旋ストレッチ(軽め) 椅子座位で膝を揃え、足先を外へ開き、股関節の内旋方向の可動を穏やかに促す。 痛みが出る場合は省略。
狙い:小臀筋が関与する内旋の“詰まり感”を緩和しやすい。
20〜30秒 ×1〜2

ケア(セルフリリース/フォーム調整)

  • ボールリリース(お尻外側): テニスボール等をお尻の外側に当て、痛気持ちいい程度で呼吸しながら30〜60秒。 しびれが出る場合は中止。
    目安:大転子(太もも付け根外側)より少し後ろ〜上あたりを探す。
  • 片脚立ちの姿勢チェック: 鏡で骨盤が左右に傾きすぎないか確認。骨盤が落ちる場合は小臀筋〜中臀筋の再教育が有効です。
  • 歩行・階段での再現: トレーニングで得た「骨盤がブレない感覚」を、日常動作で短時間でも意識して再現すると定着しやすくなります。

まとめ

  • 小臀筋は中臀筋の深層にある、股関節の外転・内旋と骨盤安定に関わる重要筋。
  • 狙いは「重さ」より「骨盤がブレないフォーム」。横向き種目→片脚荷重へ段階的に進める。
  • ストレッチとケアは、お尻外側の緊張を下げつつ、股関節の動きを滑らかに整えることが重要。

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